ご近所さん、別荘地を去る。高齢者の田舎暮らしのむずかしさについて。

ご近所さん、別荘地を去る。高齢者の田舎暮らしのむずかしさについて。 田舎暮らし

向かいに住む80歳のおばあちゃん(と言えないほど若々しい!)と、2軒となりの70代のご夫婦が、立て続けにこの別荘地を去った。

80歳のおばあちゃんは、この別荘地に定住している人の中でもかなりの古参。皆が慕う存在だった。庭木の剪定で苦戦する私たちの元へ駆け寄り、「こうするのよ!」と力強く枝切りばさみを動かしていた姿が今では懐かしい。

休憩にと、紅茶にお手製のジャムを混ぜたものをいただいた事がある。甘酸っぱくて、本当に美味しかった。木漏れ日が差し込む午後に、80歳のおばあちゃんと75歳の近所のおじいちゃんと過ごす時間はとても優しいものだった。

引越しの理由は「医者に行くのが大変」。車がない方だったので尚更だったと思う。

70代のご夫婦は少し前に愛犬を亡くし、それを機に今後の暮らしを考え直したそう。いつもニコニコだった奥様が、かいがいしく老犬の介護をしてきたご主人のことを涙ながらに語ってくれた。

素敵な庭を造り、畑にも精を出す、本当に元気なご夫婦だった。去り際の「この歳になるとやっぱり田舎暮らしは堪えるよ」という言葉が印象に残る。

やっぱり元気のある若いうちに、やりたい暮らしを存分に楽しむのがいい!

もちろん寂しい気もするけど、このご近所さんたちは賢明な判断をされたなと感じた。

どの方も名残惜しさを感じさせることなく、元気な姿を見せてくれたまま去っていった。なんて良い別れなんだろう。

新型ウイルスの影響もあって叶わなかったピザパーティーや、ご主人が私たちの事を「こんな若い人が引越してくるなんて嬉しい!天然記念物だ」と言って笑いを取ったことが思い出される。

いつかまたどこかで会えたらいいな。

 ちなみに片方の家はすぐに売れ、5人家族がやって来たばかり。新しい風が吹いてくるのもまた、楽しみ。 人生は有限で、中でも自由に動き回れる期間というのは少ない。そんな現実を感じながら、残った人生の時間をどう使おうか、今日も酒を飲みながら夫と語らっている。

このお話は、『30歳からの田舎暮らし~伊豆に移住しました~: 四季報ちゅんぶん2023春号』に収録されています。

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