5月。風が心地よいこの季節に、旦那さんと二人で『伊豆半島一周の車中泊旅』へ出かけてきました。
伊豆の豊かな自然、心温まる出会い、そして想像を絶する大漁――。そんな旅のハイライトは、155匹ものサバを釣り上げ、禁断ともいわれる「なめろう」で味わったことです。この記事では、私たちの旅の記録とともに、釣りの魅力、そしてサバの生食に潜む危険性と、それでも挑戦したくなる美食の世界を余すところなくお伝えします。
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1日目:思い出の地を目指して南へ
伊豆半島一周、車中泊の旅がスタート!
今回の旅のルートはこちら。

東海岸の伊東を出発し、海岸線をひた走って南下。下田や南伊豆を巡り、西海岸を北上して沼津へ至る、まさに伊豆半島をぐるりと一周する計画です。道中、車窓からは常に美しい海が顔をのぞかせます。

キラキラと輝く水面を見ていると、今すぐにでも竿を出したい気持ちに駆られますが、まずは旅の目的地へと車を進めました。
南伊豆の絶景と、18年ぶりの「妻良(めら)」へ
伊豆半島の先端、南伊豆町へ到着。ここは、私が伊豆移住を決めたときから、ずっと再訪を願っていた特別な場所です。
道中、偶然にも「愛逢岬」というロマンチックな名前のバス停を見つけました。

ほとんど車通りのない静かな場所で、眼下に広がるエメラルドグリーンの海を独り占め。最高の寄り道になりました。

そして、ついに目的地である妻良(めら)に到着しました。実に18年ぶりの訪問です。
ここは、小学校の修学旅行で訪れた思い出の地。当時、私たちの班がお世話になった民宿『鈴昇(すずしょう)』さんが、今どうしているか気になっていました。

18年という歳月が流れ、建物は当時のままでしたが、ご主人は私たちのことを覚えているだろうか…。緊張しながらインターホンを押すと、笑顔のお父さんが出てきてくれました。
『あの、18年前に修学旅行でお世話になった者です。お元気かなと思って…』
突然の訪問にもかかわらず、お父さんもお母さんも温かく迎え入れてくれました。私たちのことなど覚えているはずもありませんが、「それは良かった」と結婚や伊豆への移住を喜んでくれたのです。その優しさに、胸が熱くなりました。
コロナ禍で休業中とのことでしたが、落ち着いたら必ず泊まりに来ることを約束し、思い出の地を後にしました。

この小道でアジの開きを作ったことなど、当時の記憶が鮮明に蘇り、まるでタイムスリップしたかのような不思議な感覚に包まれました。
妻良港で車中泊&釣り三昧!
感動的な再会の余韻に浸りながら、その日は妻良港で車中泊をすることに。そして、ここからが私たちの旅のもう一つの本番です。
この時期の妻良港は、サバっ子(小さなサバ)が面白いように釣れる、まさに天国のような場所でした。 夕食は「釣ったものしか食べられない」という自主ルールを設け、早速釣り糸を垂らします。

釣れたてのサバっ子をシンプルに塩焼きにするだけで、これがもう絶品。おつまみが足りなくなれば、目の前の堤防ですぐに調達できるという最高の贅沢です。
夜には、隣で車中泊をしていたおじさんと意気投合し、一緒に乾杯。旅先での素敵な出会いも、車中泊の醍醐味ですね。伊豆には有料のRVパークも充実していますが、こうした港での出会いもまた格別です。 最高の1日目は、妻良の静かな夜と共に更けていきました。
2日目:爆釣、そして禁断の美味へ
妻良、そして沼津港で驚異の釣果!
旅の2日目。妻良港の朝は、釣り人たちの活気で満ちていました。昨夜仲良くなったおじさんが淹れてくれたコーヒーで目を覚まし、私たちも再び釣り糸を垂らします。
この日の妻良港もサバっ子の入れ食い状態。海面を覗くと、おびただしい数の魚影が見えるほどです。ここでまず30匹以上を確保しました。
その後、伊豆のソウルドリンク「伊豆牛乳」を片手に、西海岸を北上し沼津港へ。

そして、この沼津港で私たちの釣り熱は頂点に達します。あまりの釣れっぷりに、写真を撮る暇もありませんでした。
糸を垂らす → すぐに食いつく → 針から外す → また垂らす…。それはもはや釣りというより「業務」でした。
沼津港では、妻良港よりも型の良いサバっ子に加え、私の大好物であるヒラゴ(ヒラマサの子供)も多数ヒット!最終的に、この旅での釣果は以下の通りとなりました。
| 魚種 | 釣果 | 主な釣り場 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| サバっ子 | 141匹 | 妻良港、沼津港 | 沼津港の方がサイズが大きかった |
| ヒラゴ | 14匹 | 沼津港 | 力強い引きが魅力 |
| 合計 | 155匹 | – | 笑ってしまうほどの大漁! |
禁断の美味!『サバのなめろう』とアニサキスの話
帰宅後、155匹の魚たちを前に腕を振るいます。そして、今回の旅のハイライトとも言える一品がこれ。
禁断の『サバのなめろう』です!

新鮮なサバを叩き、味噌や香味野菜と合わせたなめろうは、口に入れた瞬間、濃厚な旨味が広がるまさに至高の味。お茶漬けにすれば、さらに旨味が加速します。
しかし、なぜ「禁断」なのか。それは、サバの生食には「アニサキス」による食中毒のリスクが伴うからです。
【重要】サバの生食とアニサキス症について
アニサキスは、サバやアジ、イカなどの魚介類に寄生する長さ2~3cmほどの寄生虫です。 これが生きたまま体内に入ると、数時間後に激しい腹痛や嘔吐を引き起こす「アニサキス症」になることがあります。 治療は主に内視鏡で虫体を摘出することになります。
残念ながら、一般的な食酢や塩、醤油、わさびではアニサキスは死滅しません。 そのため、しめ鯖でも感染のリスクはあります。
では、どうすればリスクを下げられるのか。厚生労働省も注意喚起している予防法は以下の通りです。
- 加熱する:70℃以上、または60℃で1分以上の加熱で死滅します。
- 冷凍する:-20℃で24時間以上冷凍すると感染性を失います。 家庭用冷凍庫では温度が上がりやすいため、48時間以上が目安とされています。
- 新鮮なうちに内臓を除く:アニサキスは主に内臓にいますが、魚の鮮度が落ちると筋肉(身)へ移動します。 購入後は速やかに内臓を取り除くことが重要です。
- 目視で確認・除去する:調理の際に、身をよく見てアニサキスがいないか確認し、いれば取り除きます。
今回、私たちは「釣った直後に処理した圧倒的な鮮度」という条件のもと、細心の注意を払って自己責任で生食に挑みました。しかし、これは誰にでもお勧めできる方法ではありません。ご家庭でサバを生で食べる際は、必ず一度冷凍処理を行うなど、適切な予防策を講じてください。
大漁魚介を味わい尽くす!絶品料理の数々
なめろう以外にも、155匹の恵みを様々な料理で楽しみました。
- ヒラゴのお刺身
釣った直後は血の匂いが気になりましたが、しっかり冷やすことで旨味が引き立ち、絶品の刺身になりました。 - ヒラゴとサバっ子のフライ
フワフワの白身がたまらないヒラゴのフライは旦那さんも絶賛。サバっ子のフライも、ソースか醤油かで議論が盛り上がりました。 - サバっ子の竜田揚げ
下味をしっかりつけた竜田揚げは、骨までバリバリ食べられるカルシウム満点の一品。お酒がどんどん進みます。 - 自家製シメサバ
初めて挑戦したシメサバ。酢、塩、砂糖、だしの素だけで作りましたが、身のほろっとした食感が残り、自分好みの最高の仕上がりになりました。




こうして、伊豆の海の恵みを心ゆくまで堪能し、私たちの車中泊の旅は幕を閉じたのでした。
思い出の地での再会、予想だにしなかった大漁、そして最高の魚料理。伊豆半島が与えてくれた素晴らしい体験は、きっと一生忘れることのない思い出になるでしょう。



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